Thursday, May 23, 2019
劇場版『仮面ライダージオウ&リュウソウジャー』製作発表記者会見 KAMEN RIDER ZI-O KISHIRYUU SENTAI RYUUSOUGER MOVIE PRESS CONFERENCE
2019年5月22日(水)、『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVE タイムスリップ!恐竜パニック!!』&『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』の製作発表記者会見が行われました。本作は“竜の騎士”であるリュウソウジャーと、“時の王”である仮面ライダージオウ、東映が誇る2大ヒーローがおりなす「ヒーロー王国(キングダム)」をテーマとした映画作品。多くのファンが公開を心待ちにしているなか、会見では両作品の概要やキャストの意気込みを始め、この日発表となった豪華ゲストも登壇。本稿では、そんな会見の模様をお伝えしていきます。
会見は2部構成となり、まずは『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVE タイムスリップ!恐竜パニック!!』からスタート。壇上には一ノ瀬颯さん(コウ/リュウソウレッド)、綱啓永さん(メルト/リュウソウブルー)、尾碕真花さん(アスナ/リュウソウピンク)、小原唯和さん(トワ/リュウソウグリーン)、岸田タツヤさん(バンバ/リュウソウブラック)、そして先日発表されたばかりの追加戦士を担当する兵頭功海さん(カナロ/リュウソウゴールド)に加え、金城茉奈さん(龍井うい)、吹越満さん(龍井尚久)、上堀内佳寿也監督も登場。多くのキャストにとって初めての体験となる、映画撮影の現場について語りました。
本作は、コウたちがリュウソウジャーとなる前に起こった出来事=エピソードゼロとなるような展開が意識され、6,500万年前に隕石が落ちてきた頃の話が主軸となるとのこと。登壇した一ノ瀬さんたちがそれぞれに挨拶を済ませると、まずはTVシリーズとの現場の違いや見どころ、撮影の際に頑張ったことが話題となりました。
一ノ瀬さんは現場の違いを「いい意味で」感じなかったとトーク。1話から培ってきたコウというキャラクターを存分に表現できたらいいなと思い、撮影に臨んだことを明かしました。ガチガチに緊張した様子ですが、ひとつひとつ真っ直ぐに思いを伝えようとする一ノ瀬さんに岸田さんが「落ち着いて」と助け舟を出して和ませる場面もありながら、6,500万年前と現在を行き来する壮大なスケールや、30回ほどテイクを重ねたというラストシーンに注目して欲しいとメッセージを届けました。
続く綱さんは、撮影が恐竜博物館で行われ、等身大の恐竜を前にして演技したと振り返り。見どころとしては、コウがとある事情で4人と別れてしまい、メルトがリーダーシップを発揮するシーンを挙げました。「今まで(メルトが)コウとアスナを引っ張っていくことはあったけど、トワとバンバに対してはなかった。僕なりに考え抜いて演技したので、注目して欲しいです」とコメント。綱さんも苦戦した思い出があるそうで、感動的なシーンの撮影時に表情や感情が上手く引き出せず、2時間ほどリテイクを重ねたといいます。「スタッフや出演者に本当に迷惑をかけてしまったけど、その分良い画が撮れていると思います」と笑顔を見せました。
尾碕さんは、撮影時の天候の差について言及。「東京は暖かくなってきて撮影もしやすい時期だったんですが、(ロケ地の)福井はほんとに寒かった。山の上で撮った時は雪が降ってましたし、別日には強風や豪雨もすごくて。でも失敗はできないので、みんなで集中して臨みました」とその過酷さを振り返りました。敵との戦いで5人の思いがひとつになるところや、アスナが表現する“とある感情”に注目して欲しいといいます。尾碕さんいわく、「喜怒哀楽以外の、別の感情」とのことですが、いったいどんな感情なのでしょうか。その真相はスクリーンで確かめたいところです。
小原さんは「TVシリーズを見ている方も、そうじゃない方も楽しめるように気合いを入れて臨みました」とトーク。クライマックスシーンでは、いつも兄のバンバについてまわっているトワが熱い気持ちで叫ぶ場面があるとのこと。「僕の熱い気持ちで、仲間の感情を動かせるように頑張りました。普段では見られないトワが見られると思います」としっかりアピールしました。
ハキハキとしゃべる小原さんの様子を見た岸田さんは「(5人のなかで)一番しっかりしている。本当にすごいよね」と感想を述べつつ、「やはり映画版ですから、かなり豪華な環境でやらせてもらいました。色んなところにロケに行ったり、みんなで泊まったり。すごい時間をかけて作らせてもらった作品だと思います。何より、(集まった記者を見て)会見にこれだけの人が集まってくれるっていうのがすごい。ここから写真を撮りたいくらい(笑)。皆さんからの期待を感じます」と話しました。見どころについては「レッドからブラックまで、難しい爆発やワイヤーを駆使したアクションシーンをワンカットで撮った映像は圧巻。ぜひ皆さんに見て欲しいです」とコメント。TVシリーズが始まるより前だったという撮影については「(バンバが)どれくらい成長しているのか、この4人とどこまで打ち解けているかを想像しながら演じました。そこも注目してもらえると一層楽しんでもらえるのでは」と話しました。
それを受けた兵頭さんは「(役以外では)口説いてないです!」と否定して笑いを誘います。本作がカナロとしてのクランクインだったことについて「5人は仲が良いし現場にも慣れてて、すごく不安だったけど優しく受け入れてくれました」と安心感を覗かせる一方、「普段は皆仲が良いのに、撮影ではスタッフさん含め、全員がいいものを作ろうと取り組む緊張感を肌で感じました。カナロとしてどう演技するか、監督と相談できたのは良かったです」と真剣な眼差し。また、「恐竜博物館でお芝居をすることで、恐竜を身近に感じられました。これから役を深めるという点で、役立つ経験だったと思います」というコメントもありました。
吹越さんに対しては、MCから「撮影を通して、若いキャストの成長を感じましたか?」という質問が。吹越さんは「僕なんかが若い皆さんの成長どうのと言えることはなく、羨ましいなと。色んなことを覚えて、変化していく若い人が羨ましいです」とコメントした後、「こういう立場なので出番は少ないけど、みんなをライバルと思ってやってまして。TVシリーズも1年間やる以上、ある程度骨組みやプロットはもう決まっているんでしょうけど、東映やテレ朝の上層部の人が『ん!?この吹越っていうのをメインにしろ!』となるくらいの傷跡を残したいです」と続け、記者たちを爆笑させます。「最終的に地球を救ったのは、リュウソウチャイロだったというとこに持っていきたいですね」と、胸に秘めた野望を語りました。
上堀内監督は、尾碕さんも話していた撮影時の天候の過酷さについて言及。「豪雨のなか、皆さん雨ざらしになりながら必死に食らいついてきてくれました。だからこそ出ている感情もありますし、タイムスリップするスケール感や、ビジュアルやキャストの感情を大事に作っています。ぜひ、スクリーンで6,500年前を体感して欲しいです」と自信のほどをうかがわせました。
ここで、劇場版ゲストである6,500万年前のリュウソウ族の親子・ヴァルマ(佐野史郎さん)とユノ(北原里英さん)が発表。ヴァルマは村を守るために恐竜の力を使って様々な兵器を生み出しているうち、あまりに大きな力を手にしたことをきっかけに、世界の支配を目論むように。ユノはマイナソーの能力によって時空を超え、コウたちの時代にタイムスリップしてしまうことが明らかにされました。
2012年の『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』、2016年の『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー』に続き、東映特撮シリーズには3度目の登場となる佐野さん。本作の撮影については、佐野さんの口からも「過酷でした」という言葉が漏れました。「あまりにも寒くて、自分が何をやっているのかちょっと分からなくなるくらい。口もあまり回らなくなっちゃったし……」と話す一方、「子どもの頃からヒーローよりも悪役に感情移入するタイプだったので、ヴァルマは集大成的な意気込みで臨ませてもらいました」とコメント。上堀内監督については「こんなに丁寧に俳優を導いてくれる監督は久しくいなかったので、楽しかったです」と、撮影を通じて築いた信頼関係の一端をうかがわせるやりとりもありました。
北原さんはオファーを受けた時のことを振り返り、「小さい頃から憧れの戦隊シリーズ、誰もが通っている戦隊に関われるのは嬉しかったです。佐野さんとはつい先日もドラマで親子役を演じていて、信頼感がありました」とトーク。一ノ瀬さんたちの印象については「みんな本当に仲が良くてかわいい。一緒にいて無邪気な気持ちになれました」とコメントしました。
ゲストとの共演について「おふたりともすごく気さくに話しかけてくださって、感謝しています。大先輩である佐野さんとは共演を楽しみにしていました」と一ノ瀬さん。「(佐野さんとは)近くで演技をすることがなくて、遠くからお互いに声を張って撮影していました。表情が見えにくくても、感情がひしひしと伝わってくる演技だったので、僕の演技も引っ張っていただけた」と手応えをトーク。北原さんとは一緒に撮影をするシーンが多かったことについて触れ、「内側から出てくる感情がすごくて、僕の感情も熱くしてもらいました」と語りました。
佐野さんは「監督からの厳しい指示に食らいついていく、一ノ瀬さんを始めとする皆さんのひたむきな姿に胸を打たれました。そういう現場はいいなって」と話した後、竜と剣を題材とする『リュウソウジャー』が古代神話を踏襲していることについて言及。自身と小原さんが龍蛇神を祀っている土地柄の出雲出身であることに触れ、「この間の放送では勾玉も出てきましたし、古代からの伝統がこういう形で息づいているというのは本当に嬉しい。知識として知らなくても、若い子たちが体で受け止めているというのが、おじさんとしては嬉しいですね」と話す場面もありました。
最後の挨拶では、登壇者を代表した一ノ瀬さんが「映画ならではの壮大なスケール、迫力のある戦闘シーン、僕たちの演技も色濃いものになっています。追加戦士を仲間に、ゲストも加わり、ソウルを込めて作り上げた作品となっています!」とアツいメッセージで締めくくりました。
劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』からは、奥野壮さん(常磐ソウゴ/仮面ライダージオウ)、押田岳さん(明光院ゲイツ/仮面ライダーゲイツ)、大幡しえりさん(ツクヨミ)、渡邊圭祐さん(ウォズ/仮面ライダーウォズ)、田﨑竜太監督が登壇。
本作は『仮面ライダージオウ』という作品の真の最終回と言える内容になっており、過去形になってしまった平成ライダーが、いかに現在進行形である自分たちを取り戻すかがテーマになっているといいます。
脚本を読んだ時の感想を求められると、奥野さんは「視聴者の方に『こんなことがあっていいのか!』と思ってもらえるような展開があり、面白くなりそう」と率直な印象をコメント。
押田さんは『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』を引き合いに出し、「前回の映画では、『ビルド』の先輩方や『電王』の佐藤健さんなど、たくさんの方に助けてもらいました。今回は『ジオウ』として、1時間僕たちの力だけで作品を作っていかなきゃというプレッシャーもありましたが、ワクワクする気持ちもあります。楽しんで撮影してきたので、皆さんに『いい映画だった』と言ってもらえるといいなと思います」と頼もしい言葉で応えます。
大幡さんも同じく、脚本を受け取った際は『ジオウ』チームとしてしっかり取り組もうと思ったことを振り返ります。
渡邊さんは「TV版とはまた違う最終回がこの夏の『劇場版ジオウ』ということで、僕らも全然聞いていない未来のことが物語として展開していきます。『あっ、こういう終わり方あるんだ』っていう驚きと、まだまだサプライズも隠されてますし、本当に心が沸き立てられる作品になっています」と話しました。
『仮面ライダーアギト』からメガホンを取り続けてきた田﨑監督は、「なぜ仮面ライダーだけが平成という言葉とカップリングされるのか。仮面ライダーは平成という時代を、どのように総括すればいいのかを考えながら撮った作品です」とコメント。さらに「平成ライダーのアンカーを務めるジオウの最終回はすなわち、平成仮面ライダーの最終回ということになります。その映画を見ようとスクリーンに駆けつけたお客さんたちは、令和の民となる訳です。令和の民に、平成仮面ライダーはいったい何を訴えることができるのか。そんなことを平成仮面ライダーの最終回としてやっています」と熱弁。ファン必見の映画となることは間違いない仕上がりを予感させます。
そんなライダー好きとして知られるISSAさんは、本作で念願の変身を果たすことも明らかに。「いつか改造人間になりたいとずっと思っていたので、変身できたのは感慨深かったです。本当の話なんですけど、涙が出ました。それくらい嬉しかったです」と喜びを語りました。DA PUMPのメンバーから、ISSAさんが変身ベルトを使うシーンを入念に練習していたことも明かされましたが、当の本人は「撮影前日は寝られませんでしたし、今でも大丈夫なのか不安です」と心中を吐露。そんな様子を見た田﨑監督が「ライダーへの愛が溢れていたと思います」と太鼓判を押す場面もありました。
フォトセッション時には、劇場版に登場する新たなライダー・仮面ライダーバールクス、仮面ライダーゾンジス、仮面ライダーザモナスも登場! ISSAさんが変身するバールクスは、どこかオーマジオウに似たデザインとなっている点も気になります。最後に奥野さんは「一同、全力で撮影に臨みました。渾身の作品になっていますので、ぜひ観てください!」とアピールし、会見の幕を引きました。
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